1935年創業のコンクリート製品製造会社の本社ビル建て替えプロジェクトである。敷地は約200年前に淀城⼆の丸が建⽴されていた歴史的な場所であった。⼤きな庇で⼈を迎え⼊れるエントランス棟には、地域の人々も利用できる会議室を備えている。そこから、淀城の城壁跡をなぞらえた半屋外の歩廊を本棟までつないでいる。さらに本棟⼊り⼝の床下には、工事中に発掘された城壁の実物遺跡の⼀部を展⽰した。来客が地域の歴史を辿りながら、本棟にアクセスできるアプローチとしている。また、歩廊の前の中庭では、地域の人々を招いたイベントなどを行い、にぎわいを⽣み出せる計画とした。
vol.5
まちを辿る
ケイコン本社ビル