日本で未だかつて見たことのないスタジアムが生まれる。
北海道日本ハムファイターズのホームスタジアムとなる、35,000人収容の大規模な屋内型球場、北海道ボールパークである。スタジアム建設のほか、鉄道新駅の設置、駅前開発、周辺の公園整備等が行われる構想だ。スポーツを核として、都市が生まれ変わろうとしている。コンセプトは『北海道のシンボルとなるボールパーク』と『サステナブルな共同創造空間』。スタジアムの大きな特徴は、天然芝のフィールド、切妻型の可動屋根、巨大なガラス壁。これらをいかに実現するか。カギを握るのは、構造設計を担う「構造ナイン」だ。
9人集まると、化学反応が生まれる
佐藤|構造設計は、コンペ時は3人でしたが、基本設計が始まり、メンバーが増えました。構造担当だけで総勢9人もいると言うと、社内でも驚かれます。
田中|私は受注が決まってから加わったのですが、最初に、コンペ時からの初期メンバーより、プロジェクトと提案内容の説明がありました。その後、新規メンバーも含めた全員でブレインストーミングをしました。
長屋|テーマを設けて7回やりましたね。まだ多少の方針変更は可能な段階だったので、自由な発想ができて面白かったですね。