ARCHITORIUM OBAYASHI DESIGN PROJECTS

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JOURNAL

vol.2

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山崎直子(宇宙飛行士)×大林組設計部

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究極空間でつながるヒト・モノ・コト

宇宙エレベーター建設構想※1や宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S-Booster」※2がご縁で生まれた、宇宙飛行士・山崎直子さんとの出会いをきっかけに、対談が実現しました。11年に及ぶ地上訓練を乗り越え、日本人2人目の女性宇宙飛行士として宇宙に飛び立った山崎さんに、宇宙という究極の〝場〟と、そこでつながった〝人〟のドラマを伺います。そして、私たち大林組設計部が目指す新しい空間づくり、チームワークづくりのヒントを探ります。

いつかの夢を託した〝宇宙ホテル〟

嶋原悟|宇宙への挑戦をきっかけに生まれた今回のご縁の中で、山崎さんが東京大学で宇宙工学を学ばれていた当時、卒業設計として描かれた「宇宙ホテル(SPACE HOTEL)」の設計図を拝見させて頂き、私たちはその図面から感じられる「想い」に強い衝撃を受けました。手書きの図面の美しさだけでなく、ディテールについても緻密に考えられていますよね。私たちは建物の設計を行う際には建築・構造・設備といった分野ごとに専門の設計者が担当し、共創しながらプロジェクトを進めますが、山崎さんはこの図面を構造設計や環境設計もすべてひとりで作成されたことに驚きました。

山崎直子|今となっては拙い手描きの図面ですが、それまで学んだこと、いつか宇宙に行くんだという想いを込めて描いたのを覚えています。

梅野麻希子|大学院を卒業したのが1996年、そして2010年に、幼い頃からの憧れはついに現実となりました。長く厳しい訓練を経て宇宙へと旅立った、その情熱に敬意をこめて、山崎さんが描いた卒業設計のCGを、私たちで作成してみました。

※1 「宇宙エレベーター建設構想」:大林組プロジェクトチームが2050年完成を想定し、具体的な構想をまとめた。長さ10万kmに及ぶカーボンナノチュ-ブ製のケーブルで地球と宇宙を結び、エレベーターを運行させる。ロケットに代わる経済的輸送手段となり、人や物資を大量に宇宙へ搬送する。地球の重力と遠心力の釣り合う、地球上空3.6万km付近にターミナルを設置し、宇宙太陽光発電、宇宙資源探査、宇宙観光旅行など様々な可能性を探る。
※2 「S-Booster 2017」:宇宙関連ビジネスのアイデアを広く募るコンテスト。内閣府、JAXA、および大林組を含む複数企業による実行委員会により開催。2017年10月に最終選考が行われ、山崎直子さんも審査等に参画。

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