ARCHITORIUM OBAYASHI DESIGN PROJECTS

byOBAYASHI

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JOURNAL

vol.2

GATHERING UP

PROJECT 大正大学15号館 地域構想研究所

GATHERING UP

時と場を分かち合うリビング

ひとつのテーブルを囲み食事を共にすることは、共同生活の第一歩であると思う。 寝食を共にすることは大切な時間を共有することに他ならないからだ。 大正大学15号館地域構想研究所は地方に住んでいた若者が、地方創生に貢献できる未来のリーダーを目指し、大学生活の始まりと同時に一つ屋根の下に集まって共同生活を送るための学生寮である。 個人のプライベートを重視するワンルーム形式とするのではなく、リビング、ダイニングや水廻りを共有するシェアハウス形式とすることで、学生同士が時間を共有し、絆が深まることを意図した。この場所で育まれた学生同士の連帯感や仲間意識が、各地方の創生に活かされることを期待している。

居心地の良さが絆を深める

1つのフロアは、中央に配置されたLDKとそれを取り囲む8人分の寝室となって いる。学生たちはくつろぎ、食事をし、調理をするLDKを共有する。即ち、共同生 活を通じて主体性や協調性を養える実践の場となる。多くの時間を共に過ごすこ とで、学生同士が密な関係を築ける空間となることを意図している。 生活の中心の場は、共にくつろぎ集うために、長居したくなるような居心地の良さ が必要である。狭すぎず広すぎないスペースに正方形のテーブルと8人分の椅 子を配置。心地よい距離感で会話や食事が楽しめるよう配慮を行った。 リビングと各寝室の間には一間の奥行きがあるプライベート棚を設けた。各個人用の棚によるバッファーゾーンを介して、パブリックとプライベートを緩やかにつなげている。個人の棚に置かれた私物が自然に視野に入ってくることから、棚その ものが個性の表現の場となっている。