ARCHITORIUM OBAYASHI DESIGN PROJECTS

byOBAYASHI

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JOURNAL

創刊号

共に未来をつくる

ー大林組設計部のDNAー

共に未来をつくる

『共創』によるものづくり

大林組設計部が掲げる『共創』とは、多様な価値観をもつ、クライアント、ユーザー、専門家、社内他部門と相互に理解し合い、互いの信頼に基づいて相乗効果的なコミュニケーションを繰り返し ながら、共に考え、共に未来をつくることである。未来をつくるには、創造力と想像力が必要で、独創性が問われることにもなる。

産業用ガス検知警報機器の国内トップメーカーである理研計器と大林組の一連のプロジェクトは、まさにクライアントとの『共創』を体現している。理研計器との出逢いは14年前。北海道函館・戸井工場新築工事から今に至る、長く、深い縁のはじまりである。その後、本社テクニカルセンター(2007年)に続き、開発センター(2014年)の設計・施工を託され、さらには同社創業の地、板橋区小豆沢で新本社建築計画が現在進行中だ。一連のプロジェクトに込められた想いを、理研計器株式会社代表取締役社長・小林久悦氏と設計部・松岡兼司の対談から読み解く。

時をともに。そしてさらなる未来へ
はじまりは、北海道の工場から

理研計器とのおつきあいは、2003年の北海道函館・戸井工場新築工事からですが、その時当社は施工のみ担当し、設計には関わっていません。しかしその後、理研計器は数々の重要案件の設計・施工を大林組に託しました。ということは、戸井工場以降、当社に対する期待や評価が変わったのでしょうか?

小林社長|戸井工場は、当社の命ともいえるガス検知器の生産拠点として計画されました。当時私は製造部門の責任者としてこのプロジェクトに関わり、徹底して「その場を使う者の立場」か ら注文を出させてもらいました。 また、北海道では雪の降る冬場は工事ができませんから、春から秋までの短期集中で計画を進める必要があります。こうした質的にも物量的にも高度な要求に対して、大林組がしっかり対応してくれたという印象の良さや、発注時の相談に対するレスポンスの早さなどが、次のプロジェクトとなった「本社テクニカルセンター」の依頼につながったように思います。

松岡|私が理研計器に関わるようになったのは、その本社テクニカルセンターからですね。プロジェクトへの参画に先立って、北海道函館・戸井工場の見学もさせていただき、理研計器がつくっているガス検知器とは一体どんなものなのか、どのような環境で、どんな人がつくっているのかを学んできました。工場はロの字型に機械設備やクリーンルームが配置され、作業効率や動線が考え抜かれていることがよくわかるつくりで、なるほど、こういう機能性を求められる会社であり、現場なのだなと実感しました。